「何もしないほうが得」消極的な日本人が増える背景 “自ら行動しない態度”が広がっている
2025-03-19 12:30
https://toyokeizai.net/articles/-/864043?display=b
【前略】
■失敗してまでチャレンジしないほうが得
衝撃的な調査結果がここにある。
「仕事で失敗のリスクを冒してまでチャレンジしないほうが得だと思いますか?」という質問に対し、「そう思う」「どちらかといえば、そう思う」と回答した人が計65.5%とほぼ3分の2を占めた(n=522)。また「同僚として積極的にチャレンジする人と、周りとの調和を大事にする人のどちらを好みますか?」という質問には、「どちらかというと周りとの調和を大事にする人」という回答が68.2%と7割弱に達した(n=456)。
その理由としてあげられたのは、「もめ事を起こしたくないから」「面倒を起こしたくないから」が多数を占めた。いずれも企業などの組織で働く人を対象にした私の調査(NTTコムリサーチに委託し、企業などの組織で働く男女を対象として2022年2月にウェブで行った調査。拙著『何もしないほうが得な日本――社会に広がる「消極的利己主義」の構造』PHP新書、2022年)の結果である。
つぎのようなデータもある。総務庁(現総務省)青少年対策本部が1993年に世界11か国の青年に対して行った「第五回世界青年意識調査」によると、いまの職場で勤務を「ずっと続けたい」という回答は27.5%と11か国のなかで最低にとどまるいっぽう、「変わりたいが続けるだろう」という回答は28.4%と他国に比べて顕著に高かった。
この調査から20年以上たった2016年、人的資源管理論などを専攻する経営学者の松山一紀は、同様の項目を用いて全国の「上司がいる部下」1000人にウェブで調査を行った。
【中略】
■自ら行動しない態度が広がる
このシーンはテレビの画面に映し出されたのでひときわショッキングだったものの、けっして特殊なケースではない。
電車で痴漢に遭ったとき周囲の人は皆知らぬふりをしていたとか、雨のなかで倒れても目の前の人はだれも助けてくれなかったという体験談は山ほどある。
むしろ助けてくれたという話が感動的な美談として語られたり、警察から表彰されたりするくらい「珍しい」のである。
いずれにしても日本人の間に、自ら行動しないという態度が広がってきていることはたしかなようだ。そして、それは少なくとも短期的には個人にとって合理的なのかもしれない。
【中略】
■社会システムに何らかの欠陥
「消極的利己主義」は、だれもが同じ態度や行動を取ったら組織が成り立たないので、普遍性に欠ける行動規準だといえる。
にもかかわらず、それが個人にとって合理的だということは、有形無形のインセンティブが不足しているか、負のインセンティブが大きすぎるわけであり、社会システムに何らかの欠陥があることを意味している。
ただ、積極的すなわち作為による利己主義に比べて、不作為による利己主義は気づかれにくく、問題を見えにくくしている。
たとえていえば、公金を盗めば犯罪になるが、税金を滞納してもただちに犯罪になるわけではないのと似たようなものだ。
引用元: ・「何もしないほうが得」消極的な日本人が増える背景 “自ら行動しない態度”が広がっている [おっさん友の会★]
何もしないのが高得点を取るコツ。
仕方ないじゃん
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