【トリビア】 MP3の特許は切れているので自由に使える
2025年02月07日 09時00分 ソフトウェア
音声データ圧縮技術およびファイルフォーマットのMP3は非常に広く普及していますが、一昔前までは特許関連の問題から音声編集アプリにMP3エンコード機能を標準搭載できない状況にありました。記事作成時点ではMP3の特許は失効しており、MP3関連の機能を搭載したソフトウェアを自由に配布できるようになっています。
You Didn’t Notice MP3 Is Now Free
https://idiallo.com/blog/listen-mp3-is-free
What does it mean that MP3 is free? | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=42957517
MP3はドイツのフラウンホーファー研究機構が開発した音声データ圧縮技術で、音質の低下を抑えつつファイルサイズを小さくできる技術として大きな支持を得ました。
しかし、MP3の特許やライセンスはフランスのマルチメディア企業であるテクニカラーによって管理されており、MP3エンコード機能などを含むソフトウェアを配布するにはテクニカラーとライセンス契約を締結する必要がありました。
このため、音声編集などの機能を備えたソフトウェアの中には「MP3エンコーダーを付属せず、ユーザーに自分で用意させる」という配布形式を採用するものもありました。例えば、オープンソースで開発されている音声編集ソフトウェアのAudacityは長らくMP3エンコーダーを付属しておらず、
LAMEなどのMP3エンコーダーを自前で用意するように求めていました。2017年2月時点のWindows版Audacityの配布ページを確認すると、MP3ファイルの出力機能を使用可能にするためにLAMEを別途用意することが推奨されています。
その後、2017年4月にはMP3の特許が失効し、テクニカラーはMP3のライセンス販売を終了しました。これにより、誰でもMP3技術を用いたソフトウェアを開発して配布できるようになりました。
MP3の特許を持つTechnicolorの特許権が消滅 – GIGAZINE
Audacityも2019年5月にリリースしたバージョン2.3.3からLAMEを内蔵するように変化しています。
「MP3の著作権はとっくに失効している」という話題を取り上げたソフトウェア開発者のイブラヒム・ディアロ氏は「高速なインターネット環境やストリーミングサービスの普及に伴って、
一般ユーザーにとってMP3の重要度は減少した」と述べつつ、「MP3の重要性が失われたとしても、MP3が自由に使えるという事実は注目に値する」とコメントしています。
ちなみに、動画圧縮規格「H.264」は日本では符号化に関する特許と復号化に関する特許が2025年8月9日に失効する予定です。
H.264の特許は日本以外にもアメリカや中国、ブラジルなどで有効期限が近づいており、各国における状況は以下のページにまとまっています。
引用元: ・【トリビア】 MP3の特許は切れているので自由に使える
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