やっぱりあった別腹スイッチ 「甘いものは別腹」を科学が解明 「満腹+甘いもの=正義」と脳みそにプログラムされている
みなさんの別腹はなんですか? ぼくの別腹はポテチです。
食後でも甘いものはウエルカム。いわゆる「デザートは別腹」を経験した人は多いはずです。
お腹いっぱい食べたはずなのに、なぜか甘いものだけはまだ食べられる現象が起こります。
実は、このメカニズムには脳が深く関わっているそうですよ。
■甘いものを感じると脳内のスイッチがオン
ドイツのケルンにあるマックス・プランク代謝研究所のチームが、この「別腹」問題にメスを入れました。
ポイントは、食後の満腹感を伝える神経細胞が甘いものを求めるスイッチまでいっしょに押しちゃってるところ。
研究結果は、科学誌Scienceに掲載されています。
研究チームがマウスと人間の両方で実験したところ、甘いものを認識しただけで脳内の経路が活性化し、
鎮痛・陶酔などの作用を持つβ-エンドルフィンというオピオイド物質を放出することが確認されたそうです。
糖分は短時間でエネルギーを補給する手段になるため、自然界では非常に貴重な存在。
研究者いわく、進化論的には「糖分じゃん!」と認識したら積極的に摂取するよう脳がプログラムされているのだとか。
■マウスでの実験結果
研究結果によると、マウスは満腹になったあとも甘いものを食べ続けたそうです。
なんでも、POMC(プロオピオメラノコルチン)ニューロンと呼ばれる神経細胞群が鍵を握っているらしく、
糖分を口にしたマウスの脳内では、この神経細胞群が素早く活性化し、満腹状態であっても食欲を増進させる役割を果たしちゃうとのこと。
糖分を追加摂取するとβ-エンドルフィンが放出され、他の神経細胞に「報酬感」を与えるため、マウスは満腹でも甘いものを摂取し続けたようです。
しかし、研究者がこのオピオイド経路を遮断すると、マウスは糖分の追加摂取を控えるようになったといいます。
また、このオピオイド経路は糖分を追加摂取したときだけ活性化し、通常の食事や脂肪分の多い食事では活性化しなかったそうです。
さらにこの現象は満腹のマウスでのみ顕著で、空腹のマウスでβ-エンドルフィンの放出を抑制しても効果は見られなかったとのこと。
「満腹+甘いもの=正義」と脳みそにプログラムされているのなら、食後のスイーツをたらふく食べてしまうのはしょうがない…よね?
おもしろいのは、マウスが実際に糖分をとる前に糖分を認識した時点、つまり「これは甘いものに違いない」と感じた時点ですでにスイッチが入っちゃうところ。
一度も甘いものを食べた経験がないマウスでも、最初の糖分が口に入った瞬間からβ-エンドルフィンの放出が始まり、その後の追加摂取でさらに反応が強まっていったそうです。
■人間の脳にも別腹スイッチがある?
研究チームは、人間の脳でも同じ反応が起こるのかを確認するために、糖分をチューブで摂取したボランティアの脳をスキャンしました。
すると、マウスと同じ脳の領域が活性化し、マウスと同様に「満腹ニューロン」の近くに数多くのオピオイド受容体が存在していることがわかったとのこと。
ここでも、糖分に対して敏感に反応する脳内の「別腹スイッチ」がある可能性が示唆されています。
研究を主導したマックス・プランク代謝研究所のHenning Fenselau氏は、次のように述べています。
「進化論的な観点から考えると、これは理にかなっています。自然界において糖分は珍しいものですが、素早くエネルギーを補給できます。
脳は糖分が手に入るときには摂取を促すようにプログラムされているのです」
■肥満治療への期待
さらに、肥満治療への応用に関して、同氏は次のようにコメントしています。
「脳内のオピオイド受容体をブロックする薬剤はすでに存在しますが、食欲抑制注射と比較すると減量効果は小さいです。
しかし、それらの併用、あるいは他の治療法との組み合わせが非常に効果的であると考えています。ただし、この点についてはさらなる調査が必要です」
「ポテチは別腹問題」についてもだれか研究してくれないでしょうか。
引用元: ・やっぱりあった別腹スイッチ 「甘いものは別腹」を科学が解明 「満腹+甘いもの=正義」と脳みそにプログラムされている [ごまカンパチ★]
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