OpenAI、推論能力を強化した最新モデル「OpenAI o1」のAPIを公開

2024年12月17日(米国時間)、OpenAIは最新のAIモデル「OpenAI o1」やそのAPIを発表しました。新機能として、高度な推論能力、画像処理対応、リアルタイムAPIの強化、新しいファインチューニング手法などが導入されています。


主な新機能

1. 高度な推論能力を持つ「OpenAI o1」のAPI

  • 関数呼び出し
    o1を外部データやAPIと接続可能にし、よりシームレスなインテグレーションを実現。
  • 開発者メッセージの指定
    モデルのトーンやスタイル、行動指針をカスタマイズ可能。
  • 画像対応
    画像を元にした推論機能をサポート。
  • パフォーマンスの向上
    o1-previewよりも平均で60%少ないトークン消費で推論を実行。
  • 新パラメータ「reasoning_effort」
    推論にかける時間を制御し、効率的な処理を可能に。

2. リアルタイムAPIの改善

  • WebRTCの統合
    高速で安定したリアルタイム通信を実現。
  • GPT-4oオーディオ価格の引き下げ
    60%の価格削減により、より手軽な利用が可能。
  • GPT-4o miniのサポート
    軽量モデルでさらなる選択肢を提供。

3. 新たなファインチューニング手法「Preference Fine-Tuning」

  • 好みに応じた調整
    モデルの応答をユーザーや開発者の好みに合わせてカスタマイズ可能。
  • 主観的なタスクへの効果
    トーンやスタイル、クリエイティビティが求められるタスクに特に有用。
  • 学習プロセス
    モデルの応答を比較して、好ましい出力とそうでない出力を学習。

期待される利点

  1. 柔軟な適応
    開発者がプロジェクトに応じてモデルを自在に調整可能。
  2. 効率的な推論
    トークン消費や処理時間の削減でコスト削減。
  3. 多様なタスクへの対応
    テキスト生成から画像処理、リアルタイム通信まで幅広いニーズをカバー。

提供の詳細と将来の計画

  • 提供開始
    Tier 5の上位契約者から段階的に展開予定。
  • オープンソース化の計画
    開発者コミュニティに向けたさらなる環境整備が期待される。

OpenAIによる連続発表の9日目となるこの取り組みは、AIの可能性を拡大し、開発者の創造力を引き出すものとして注目を集めています。

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