鉄道オタクはなぜ経営者気取りなのか ネットが歪める鉄道愛の現在地 その知識を社会の資産にする方法
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2025.3.24
「鉄道オタク」という言葉は本来、鉄道を純粋に愛するファンを指すものであり、社会的に問題視される一部の「撮り鉄」や、SNSで過激な発言を繰り返す人々を指すものではない。辞書によれば、「オタク」は「ある事に過度に熱中し、詳しい知識をもっていること。また、そのような人」(デジタル大辞泉)と定義されており、そうした存在は鉄道文化の発展に貢献しているといえるだろう。
鉄道ファンの多くは、鉄道に関する知識を深めたり、その魅力を広めたりすることで、文化の発展に寄与している。例えば、サッカーがプレイヤーとサポーターの双方によって支えられ、舞踊が演者や批評家、ファンによって成立するように、鉄道の世界も事業者や行政、そして鉄道ファンによって支えられている。具体的には、
・鉄道雑誌に積極的に投稿し、情報を共有する人
・鉄道写真展を開催し、文化の広がりを促進する人
・鉄道模型を地域のイベントに提供し、親子で楽しめる場をつくる人
といった活動を行う人も多く、その熱意が鉄道文化の発展につながっている。一方で、インターネット上では、過激な言動とはいえないまでも、
「鉄道事業者の経営者のような発言」
をするファンも見られることがある。鉄道に関心を持ち、深く考えることは意義のあることだが、鉄道経営には多様な視点が必要になるため、より広い視野を持つことが大切なのかもしれない。
先日書いた記事「「夜行列車消滅 = 正常な進化」は本当か? 新幹線礼賛論に異議あり! 鉄道オタクに決定的に欠けた「利用者視点」とは」(2025年3月8日配信)では、筆者(北條慶太、交通経済ライター)は次のように指摘した。
「「鉄道オタク」の多くが時刻表やダイヤの最適化に関心を持ち、既存の枠組みに固執しがちであることがわかる。長距離移動の手段として、夜行列車の必要性を否定する「システム側の論理」に同調する心理も見え隠れする。鉄道好きであるがゆえに、鉄道事業者の視点に立ち、「あたかも自分が経営者である」かのように語る人々もいる。そのため、現行の新幹線中心のビジネスが正しいと考える人も多い」
このような言動がなぜ生まれるのか――本稿では、その背景を探っていく。
1995(平成7)年のインターネットブーム以前、現在40代以上の鉄道ファンは、
・鉄道ジャーナル
・鉄道ファン
・鉄道ピクトリアル
・Rail Magazine
といった主要な鉄道誌を通じて情報を得ることが一般的だった。これらの雑誌の投稿欄を活用し、自らの知識や体験を共有する人もいたものの、基本的には編集された記事を読むことで情報を得る
「受け身のスタイル」
が主流だったように思われる。
しかし、インターネットの普及によって状況は大きく変わった。ネット上には鉄道事業や鉄道趣味に関する膨大なデータが集まり、時刻表や運行ダイヤだけでなく、鉄道事業者の決算資料や行政が公表する鉄道政策に関する統計データなど、多様な情報に誰でもアクセスできる環境が整った。
こうした変化のなかで、ネット上の鉄道ファンのコミュニティーでは、鉄道経営をシミュレーションするような議論や投稿も増えていった。また、『A列車で行こう』や『シムシティ』といった経営シミュレーションゲームの登場も、鉄道に関する考え方に影響を与えたのかもしれない。
インターネットやゲームの発展によって、鉄道ファンが扱うデータの量や質は大幅に向上し、従来のように雑誌を通じて情報を得るだけでなく、自ら鉄道事業について考える「より主体的なスタイル」へと変化していった。この変化が、鉄道ファンにとって経営者の視点を意識するきっかけのひとつになったとも考えられる。
前述の記事でも触れたように、鉄道ビジネスは
「高速化・黒字化・効率化 = 成功」
といったシンプルな枠組みで語られることが多い。ネット上で鉄道経営について考えるうちに、経営者の視点を意識するようになり、自分が応援する鉄道の成功を
「自分の成功」
のように感じることもあるかもしれない。その影響もあってか、一部では、鉄道事業者の経営方針に強く共感し、まるで経営者の立場から語るような発言が見られることがある。例えば、「新幹線の高速化推進」や「都市鉄道の合理化」といった大手事業者の戦略を支持する声も少なくない。
※以下出典先で
引用元: ・鉄道オタクはなぜ経営者気取りなのか ネットが歪める鉄道愛の現在地 その知識を社会の資産にする方法 [七波羅探題★]
やきう監督きどり
サッカー監督きどり
政治家きどり
いっぱいいるわ、
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