夢をみていることを自覚しながら見る夢を明晰夢といいます。自分が夢を見ていることに気が付き、さらに夢の内容を自由自在にコントロールできる場合があります。
もし夢の中でどんな体験もできるとしたらどんなことをやってみたいでしょうか?
しかし明晰夢は個人の特性により見ることができない可能性が高いです。明晰夢を見られるようになるには訓練したり、睡眠環境を整えたりする必要があります。
本記事を読めば明晰夢を見る方法が分かり、睡眠時間を楽しむことができるようになるでしょう。
参考文献
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/76/0/76_3PMA21/_article/-char/ja/ ↩︎
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/86/0/86_3AM-036-PI/_pdf/-char/ja ↩︎
- https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/life/lucid-dream ↩︎
- 脳への電気刺激で明晰夢に誘導する実験に成功、独研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News ↩︎
明晰夢を見やすい人とは?

自己効力感高い人が明晰夢が見れる可能性が高いということが研究結果で出ています。1自己効力感とは課題やハードルに対して「自分ならできる」と思える前向きな感情です。
また日常でも注意深く物事を見ている人2が明晰夢を見ることができやすいと示唆されています。
特徴をまとめると下記のようなタイプです。
- 自己効力感が高い
- 注意深く物事をとらえる人
明晰夢を見る方法
下記を意識すれば、明晰夢も見られるようになるかもしれません。
- 瞑想やヨガなどで心身を整え、自己効力感を高める。
- 日常でのささいなことでも注意深く見るように心がける。
MILD法を試してみる
MILD法とは1980年にスティーブン・ラバージ博士が提唱した方法で記憶を誘導することにより明晰夢を見るという手法3です。
具体的にはイメージ・リハーサルとリアリティチェックを習慣化することです。
イメージ・リハーサルとは寝る前に見たい夢をイラストやキーワードにして書き出し、具体的にイメージします。
リアリティチェックとは時計の針が右回転しているなら現実で、左回転していたら夢とあらかじめ自分で決めておき、自分がいる環境が夢か現実かを判断するものです。映画『インセプション』の世界をイメージすると分かりやすいかもしれませんね。
心地よく眠る睡眠環境づくり
自分にとって心地よい睡眠時間(6~9時間)を確保します。目安は昼間に眠気がなく、日中にやりたいことができている状態です。
また寝る1時間前にはスマートフォンを見ないようにしたり、リラックスできる香りをかいだりして睡眠の質を上げるようにするのもおすすめです。自分が心地よく入眠できるルーティンを見つけ、睡眠環境を整えていきます。
脳への電気刺激で明晰夢に誘導する実験が成功

ドイツのヨハン・ヴェルフガング・ゲーテ大学のウルズラ・ボス氏率いる研究チームによりの脳への電気刺激で明晰夢に誘導する実験が行われました。4
ボス氏のチームは18歳~26歳までの女性15人と男性12人の被験者を採用し、電池式のtACS装置を被験者の前頭頂部と側部の前頭野に電流が流れるように装着。
tACS法の装置は電極のついた2つの小さな箱で構成されており、交流電流を使用した極性が周期的に変動します。
被験者がレム睡眠を2~3分間経験した後、30秒間、tACS装置で電流を流したり、電流を流さない疑似をしたりしました。
その後被験者を起こし、夢の内容を尋ねました。被験者の大半が「自分自身を外側から見ている」ようだったと話し、さらに「自分が夢を見ていることを自覚していた」という報告が多くありました。
また実験は交流電流の周波数を変えて行われ、夢を自覚していたという報告は周波数が25ヘルツと40ヘルツの電気刺激を与えた場合のみだったということです。
自分の意志により、夢の中で場所を自由に移動することができた被験者もいます。
まとめ

明晰夢を見れるようになるには個人の特性が大きくかかわっていますが、睡眠環境を整え、訓練することで見ることができるようになるかもしれません。
また脳に電気信号を送ることによって明晰夢を見ることができる実験が成功しています。
もし明晰夢を見れる商品が開発され、私たちも使える日がきたら夢の中でどんな体験をしてみたいでしょうか?考えただけでワクワクしてきますね。
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