北陸新幹線の斜坑設置は「お断り」、難題を突きつけた京都府南丹市

地下トンネルの掘削土を搬出する斜坑を市内に設置しないよう事業主体の鉄道・運輸機構に要望書を提出した。

地域住民の一定の理解が得られるまでは工事を着工しないことも求めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/34e762fdf01f419e5afcccbeb9915841c147213f

西村良平市長は10日の記者会見で、機構に5日付で要望書を出したことを明らかにし、

「斜坑は京北（京都市）か、福井県にしてくれということです。勝手なことを言うなと言われるかもしれないが、住民の『生活』がかかっている」と述べた。

西村市長が斜坑設置を拒否するという「難題」を機構に突きつけた背景には、

再三求めてきた十分な情報公開がいまだにないなどルート検討の「かやの外」に置かれてきたことへのいらだちがある。

南丹市が懸念しているのは、国の伝統的建造物群保存地区「美山かやぶきの里」周辺に掘削土を運び出すダンプカーが頻繁に往来することによるイメージダウンや、

アユで有名な清流・美山川などの水質への悪影響だ。

単に通過するだけで延伸のメリットがないにもかかわらず、延伸距離に応じた地元負担を求められる可能性が払拭（ふっしょく）できていないことへの不安もある。

西村市長は市への悪影響がないなら延伸そのものに反対するつもりはないとしながらも、

「出来れば（南丹市には）来てほしくないという私の思いは変わっていない」と話した。